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●床束(スチール束)とは?
木造軸組の床を構成している“大引き”を支え、地面に荷重を伝える垂直部材を「床束」といいます。
昔は木製で作られていましたが、高さ調整の難しさや乾燥収縮による床鳴り、シロアリ被害などのリスクを避けるため、
現在は鋼製束(スチール束)や樹脂製束(プラ束)が主流になっています。

●スチール束〈ジャッキーⅡ〉の選び方-①形状
スチール束〈ジャッキーⅡ〉は、受け部の形状によって「Fタイプ」と「Lタイプ」があります。
Lタイプは受け部がL型になっており、大引きを一方向に架ける従来の根太床用、Fタイプは
受け部がフラットになっており、大引きをマス目に架ける根太レス床(剛床)に適しています。

●スチール束〈ジャッキーⅡ〉の選び方-②高さ
束を設置する箇所の“大引き下端”から“基礎スラブ天端”までの距離を「働き寸法」といいます。
束の高さは、使用する大引きの材寸や取り付け高さ、基礎スラブのレベルなどの情報をもとに働き寸法を算出し、
使用範囲に適応したサイズの商品を選定します。
スチール束〈ジャッキーⅡ〉は、10種類のサイズで93mm~1200mmの働き寸法に対応しています。
【働き寸法の求め方】
| 通常の納まり | 大引き下がりの納まり |
![]() | ![]() |
●スチール束〈ジャッキーⅡ〉の配置
束は、1本あたりの負担荷重が1本あたりの長期許容耐力を超えないように配置します。
910mmピッチで架けた大引きにスチール束〈ジャッキーⅡ〉を910mmごとに配置した場合の計算を考えてみましょう。

まず、束1本あたりの負担面積を求めます。
当該束が負担する面積は、隣り合う束との中心線を結んだ範囲になるので、910mm×910mm=0.828㎡ となります。
次に、束1本あたりの負担荷重を求めます。
今回の荷重は、建築基準法施行令第84条及び第85条に基づいた固定荷重と積載荷重の数値を用います。
グランドピアノやユニットバスなどの重いものを載せる場合は、実況に合わせた荷重の算出が必要です。


・固定荷重:畳敷340N/㎡ + 大引き(張り間4m以下) 100N/㎡ =440N/㎡
・積載荷重:1800N/㎡
㎡あたりの床荷重: 固定荷重 + 積載荷重 = 2240N/㎡
束1本あたりの負担面積が0.828㎡ですので、2240N/㎡ × 0.828㎡ ≒ 1855N
束1本あたりの負担荷重は、おおよそ1.86kNになります。
スチール束〈ジャッキーⅡ〉1本あたりの長期許容耐力は

束1本あたりの負担荷重(長期)1.86kN < ジャッキーⅡ1本あたりの長期許容耐力
100用~1100用のどのサイズを見ても、ジャッキーⅡの耐力が十分に上回っていることが分かりました。
●スチール束〈ジャッキーⅡ〉の施工
| 施工手順 | 解 説 |
![]() | ①大引きにスチール束〈ジャッキーⅡ〉をビスで4か所 固定します。(ビスは出来るだけ大引きに対して垂直に) |
![]() | ②あらかじめ印を付けておいたコンクリート面に、 接着剤を適量、台座の大きさ分塗布します。
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![]() | ③ターンバックルを手で回して固定します。 締め付けがきつい場合はスパナ等を利用してください。 ※低くするとき ⇒ 反時計(左)回りに回す ※高くするとき ⇒ 時計回り(右)回りに回す |
![]() | ④水平を確認し、ターンバックルをスパナ等で固定し、 六角ナットを締め付けてください。 |






